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2013年11月14日木曜日

職業体験

大学では就職活動が活発化している時期ですが、中学校では夏の職業体験に向けた準備をそろそろしないといけないなぁと考える時期でもあります。

全国の公立中学校における職場体験学習の実施率は平成20年度には96.5%を超え、1日のみの実施は約14%、5日間実施している学校は20%に達しています。

しかし、これだけ普及している職場体験学習も、単なる恒例行事で済ましてしまう学校から、子どもたちの考え方ややる気に大きな影響を与える体験になる学校と、その質にはバラつきがあります。

なぜこうした違いがうまれるのでしょうか。職業体験をどのように学びにつなげればよいのでしょうか。

1つは、中学校のおける職業体験は必ずしも直接的なキャリア形成には結び付かない、ということを自覚することが必要だと思います。

中学校での職業体験は、地域との連携が名目に含まれることもあり、地元の商店街のお店などで体験することが多いです。そして、その体験の様子を先生がたが額に汗して写真にとり、それを見て保護者が我が子の成長をよろこぶ、という側面があります。

これはこれで大事なことなのですが、みんなが地元の商店街で働くわけではなく、外からみるとよく分からないような企業の事務系の仕事や、営業の仕事、企画の仕事などに就く生徒もいます。
では、職業体験はキャリア形成に影響がないのか、というとそうではないと思います。

2つ目に、体験から学ぶ方法の練習の機会や、そうした学びが生じるような設計が必要だと思います。

教室で文字を追う勉強ではなく、学校の外で失敗を含めて五感で学ぶ機会はそう多くはありません。そこには、教室で設計してもし尽せないダイナミックが気づきや学びが生じます。それは、実際に身体を社会にさらすことで生じる学びです。
ただし、こうした気づきや学びは、体験を振り返ることを通じて言語化できるものです。多くの学校でも、事前指導、事後指導をされていますが、5日間体験を行っているなら、毎日の振り返りを行うような設計が必要だと思います。

3つ目に、協同を通じて創造性を発揮させる機会が必要だと思います。

職業体験とは、人類学でいうところのフィールド調査にも通じます。つまり、自分の足で歩いて、体験して、現地の人には気づかないようなことまで解釈し、発見するという営みです。例えば、5日間の体験を通じて、その店に対してどのような提案ができるか、というところまで指導できると良いのだと思います。その好例が、以前にもここでご紹介した品川女子などでしょう。

実際には、受け入れ先との調整に追われて先生がたは大変だと思いますが、その苦労が生徒の学びに変わる様な取り組みにしたいですね。

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